読書『子どもに貧困を押しつける国・日本』(山野良一)

子どもに貧困を押しつける国・日本 (光文社新書) – 2014/10/15 山野 良一 (著)

少し前に「保育園落ちた、日本死ね」という言葉が世間を賑わせた。

~日本では、政府が関わる施策や政策によって貧困でなかった子どもまでもが貧困に陥ってしまったのです。~

日本は先進国ワースト4位の貧困率だそうだ。これは「子どもたちをめぐる所得再分配の逆転現象」によるものだ。

所得再分配機能が働くことで初めて子どもの貧困率を低くでき、子どもたちは平等な生き方ができるのです。ヨーロッパの国々の子どもたちの平等さは、親たちの収入ではなく、所得再分配の大きさがもたらしているのです。~

我が国の政府がいかに金持ちを優遇しているのか、そして外の国しか見ていないのかを痛感した。

~現安倍政権は、「日本再興戦略」の中で女性の労働参加の拡大が必要であると強調しています。そのためにも「待機児童解消加速化プラン」を展開し、2017年度末までに40万人分の新たな保育の受け皿を作るとしています。~

チョ待てよ。現政権はこんなふうに言っておきながら、その結果が「保育園落ちた、日本死ね」なのだ。そりゃ蔑まれても仕方ないか。言葉は汚いが、批判は当たっているのだ。

~低所得世帯の経済状況の改善には保育の状況は欠かせない。保育への公的支出の少なさがこうした状況を招いている要因の一つでしょう。~

預けられなければ、働けない。働かなければ低所得のままだ。