読書『「か弱き、純真な子ども」という神話』 (和田 秀樹)

「か弱き、純真な子ども」という神話 (中公新書ラクレ) (日本語) 新書 – 2007/9 和田 秀樹 (著)

教職についていれば、子どもが「純真」ではない、ということは痛いほど身に染みているのではないだろうか。しかし、「か弱いか、そうでないか」と問われれば、か弱い子が多くなっていると感じる。

いじめ対策について書かれている。

ー日本は法律にまつわる教育が実に薄い。ある種の悪さは「法に触れる」ということ、「罪を犯して罰せられる」ということは子どもたちにも知らせておいた方がいいに決まっている。逆に言えば、法に触れるようないじめにあったときは、警察に被害を届けに行くことができるんだということを子ども時代に学習させてもいいと思う。ー

これは全く同感。いじめの問題は、「いじめる当事者がそれをいじめとは思っていないこと」にある。

ー法に触れることは、いじめとは定義すべきではない。つまりいじめの定義から外して犯罪と呼ぶことを徹底すべきだ。ー

「いじめ」という言葉も良し悪しだ。「いじめ」という言葉があるために、学校内で行われている犯罪的行為も「いじめ」に括られてしまう。

そのいじめへの対応についての著者の考えは次回紹介する。