読書『会社が嫌いになったら読む本』Ⅲ

「自分が一番努力している、がんばっている」と思い込んでいたら、周囲は見えなくなる。自分がどれだけの人に支えられているかも分からなくなる。

~私の周りの人たちは「~さんのおかげで」「~君に借りができた」など、むしろ債務というか、「~にお世話になった」趣旨が中心で生活していた。実際の人間関係は欧米の契約社会の権利中心の考え方だけではとらえられない。むしろお金や技術、エネルギーを放出するところに人との関係ができる慣行があるのではないか。そうであるならば、目の前にいる相手に自ら先に与えることが人間関係では重要である。~

自分はもっと「恩返し」を意識するべきだと思う。そしてもっと自分の財産(と言ってもお金ではない)を放出するべきなのだ。自分と接する人々に、先んじて与えるべきなのだ。「こんなことしたら迷惑かもしれない」「自分が出すぎちゃいけない」なんて、ブレーキを掛けちゃうんだよね。
~自分の価値観に基づいて「好きなことを仕事にする」のではなくて「自分を使って何ができるか」の姿勢で、誰かの役に立つことを真剣に考えている。誰かに感謝され、評価される心地よさが「いい顔」にさせているように思えたのだ。自ら他人のために役立とう(社会的な要請に応えよう)とする姿勢が「いい顔」につながっている。~

「いい顔」というワードがよく出てくるようになる。

自分の目標に突き進んでばかりではいけない。そんな自分は「いい顔」ではなかっただろうな。もうそういう時代は過ぎた。誰かの役に立つこと、惜しげもなく誰かに与えることを優先しよう。
~気が付いたのは、彼らが「新しい自分」を発見していることだった。自分の病気など会社員生活からみれば、挫折といえる事柄を通して「新しい自分」を見つけ出すのだ。挫折的なことを伴って主体的に生きることを決意したことから「いい顔」が現れている。しかもその新しい自分はかけ離れたところに見つけるのではなくて、自信の悩みの中(「こころの定年」など)から立ち上がることが「いい顔」に結びついているのだ。~

私も挫折をしたが、誰かの役に立つことで、新しい自分を見つけられるのかもしれない。「いい顔」になれるかもしれない。