座右のゲーテ -壁に突き当たったとき開く本 (光文社新書) – 2004/5/15 齋藤 孝 (著)
休職時代に読んだ本である。まさに壁に突き当たり、そのまま力尽きてしまったのだ。
著者はゲーテを「人類最高レベルの資質を持った人間」だと言っている。私は名前は知っているがどんな人物かさえ知らなかった。
~「人間が自分に与えることのできるもっともおどろくべき教養は他の人たちは自分の事など求めてはいないという確信である」~
「他の人たちは自分の事など求めていないという確信」、確かにそうかもしれない。だれも私などに期待してはいないのだ。それなのに多くを費やしてしまう。何だろう。「自分はできる」「自分は役だっている」という確証が欲しいのだろうか。
もっとリラックスしろ、と言いたいのか。他人の求めなど気にするな、ということか。
~「私の常としてすべてを静かに胸にしまって完成されるまで誰にも知らせない」~
不言実行ということだろう。自ら話すことでエネルギーを放出してしまうというのは思いつかなかったな。翻って、私が今胸にしまっていることって何だろう。完成の自信がないから黙っているのか。自信がないものは「かくす」あたためるものは「しまう」なのだろう。