読書『就職とは何か』Ⅳ

 

非正規労働者問題について、公務員に話が向けられている。

~「官製ワーキングプア」という言葉があるほどに公務員が大量にパート、アルバイト、派遣などの非正規労働者に置き換えられている。~

学校で働いている私の周りにも非正規労働者がいる。その人は私より長く働き、持ち帰り残業もしている。もちろん仕事熱心である。まったく頭が下がる思いである。「仕事って何なんだろう」って思う。

~公務労働は「社会の成員の労働と生活を支えるための社会の共同業務を担う労働」である。それは本来社会に役立つやりがいのある仕事であるが、安定している仕事が楽だと思って公務員になると裏切られるだろう。~

「安定」が魅力で公務員になった人も多いと思う。だが今や「安定」と引き換えに、過重労働を押し付けられるようになった。そして公務員が率先して「非正規労働者」を作り上げたのだ。

~女性は20代後半から30代半ばにかけて労働市場からいったん退出し、30代後半から非正規労働者として労働市場に再参入する。この働き方は女性が好んで選んだ結果というより、企業が女性を労働力の需給調整が容易な低賃金労働者として利用してきた結果である。~

だれかが「あの人たちはかわいそうなくらい給料が少ない、とてもやっていけない」と言っていた。『社会に役立つやりがいのある仕事』なのに。