読書『希望のつくり方』Ⅱ

 

仕事がどうであるか、というのが希望のあるなしに大きく左右するのは納得できる。

ー仕事は単に収入を得るための手段というだけでなく、自己実現のために不可欠なものと考えることが多いのも日本社会の特徴です。ー

なぜだろう。仕事にロマンを求めてしまうのは。

私も、病気になる前は「こういう先生でありたい」「こういうクラスにしたい」とシャカリキになって働いていた。日本全体がそういう人間に育てるような風土なのだろうか。

ー日本ではあまりにも仕事に希望を求めすぎているといわれたことを覚えています。仕事よりも生きることそのものが希望でなければならないともいわれました。ー

もう、仕事に対して特別な思いはない。特に希望はない。開始時間から終了時間まで働くだけだ。「こういう先生になりたい」とは思わない。「こういう人になりたい」というのはあるけど。

ー仕事は日本人の多くにとって、今でも希望を叶えるための大切なものです。しかしその希望が強すぎることで生まれる悲劇もあります。そんな悲劇を避けるためにも、仕事と自分の間に上手に一定の距離を置くことも現代では大切になっています。ー

「努力すれば夢はかなう」みたいな風潮もどうなんだろう。努力することは善だが、周囲が見えなくなってしまうとか、冷静な判断ができなくなってしまうほどの努力は悲劇を生むのだ。過度に競争させるのもそうだ。