読書『愛するということ』(エーリッヒ・フロム)

愛するということ 新訳版 単行本 – 1991  エーリッヒ・フロム (著), 鈴木 晶 (翻訳)

私がかつて尊敬していた先生の著書から、この本の存在を知った。

ー自分自身を、自分の一番大切なものを、自分の生命を、与えるのだ。自分の中に息づいているものを与えるということ。自分の喜び、興味、理解、知識、ユーモア、悲しみなど自分の中に息づいているもののあらゆる表現を与えるのだ。ー

コミュニケーションでもいいということだろうか。

ーこのように自分の生命を与えることによって人は他人を豊かにし、自分自身の生命感を高めることによって他人の生命感を高める。与えることによって必ず他人の中に何かが生まれ、その生まれたものは自分に跳ね返ってくる。本当の意味で与えれば必ず何かを受け取ることになるのだ。ー

どうしても、見返りを期待してしまう。「こっちはこんなにやっているのに、どうして報われないのだ」と対価を求めてしまう。だが、何かを受け取っている、と。

「自分の生命感を高める」ということにヒントがあるのかも。