読書9-2『新しい幸福論』Ⅷ

何よりもお金儲けを優先する国

今日一日職場にいても、子どもたちの雰囲気は小躍りしているようだ。「もうすぐ冬休みだ」と言わんばかりに。私も冬休みに向けての家庭連絡など様々な雑務に追われる。そして明日が過ぎれば、しばし慌ただしさから解放される、はずだ。

~充実した社会保障のためには財源の確保が必要であり、そのための高い税と社会保険料の負担は経済効率の達成にマイナスであるとの認識がとくに経済界を中心にして強い。~

経済界は、自分たちの都合のいい政策を行ってもらうために金を渡す。政治家はその金を使って選挙に勝利する。そんな関係が続き、政治家は経済成長を何よりも優先する。確か前総理は「自助・共助・公助」と言っていた。まずは、自分の身は自分で守れ、ということだ。

~自由な経済活動を最も尊重する原則が保障されれば、経済は効率的に運営されるという命題を信じている。「市場に任せることがもっとも高い経済効率を得る」~

規制緩和を主張する一派が日本で強いことは皆の知るところであるが、自由な掲載活動の補償が強い経済の源泉となり得る、という命題への強い信頼がある。~

少し前に、スキーサークルの学生たちを乗せた高速バスが事故を起こし、たくさんの犠牲者を出したことがある。あの時乗務員は運転手一人だけだった。運転手一人でも構わないという規制緩和が関係していたと記憶している。

~経済界の人々の多くが信じる新自由主義が優勢な日本においては平等性の重視は経済効率性の達成にとって障害となるので、日本では平等性(すなわち小さな格差)は軽視される。~

格差、不平等は仕方がない、経済効率性を重視する方を選んだのだ。(R5.12/21記)