映画『ゴジラ-1.0』

ゴジラ-1.0 2023年11月3日公開-125分-SF/特撮 監督 山崎貴 制作国 日本

遊びつくした4連休が去り、また新たな一週間。ではあるが成績処理のために今日から事務週間。これ幸いと75分の割り振りを取って、すぐに市内の劇場へ直行。ずっと気になっていた本作を鑑賞する。

某サイトの高評価にふさわしいいい映画だと思う。怪獣映画で泣いてたまるかという自制が働いたが、実際、涙が出るくらい感動した。

まず、豪華キャストがすべてハマっている。それぞれが味を出しており、多少突っ込みどころがあっても劇中に引き込まれてしまう。そしてストーリーが優れている。ゴジラとの対決を、各自の戦争観に関連付けている着想がいい。それが主役をゴジラから人間に取り戻すことに成功している。政府も他国もあてにならない中で、「やれるだけのことはやる」と協力するシーンも美しい。さらに秀逸なのは映像もさることながら音楽。ゴジラファンをとりこにするあの行進曲が頻繁に使われ、何度も背中がゾクゾクとした。

神木がゴジラへ突っ込んで、そこからの展開は、同じ過ちを繰り返してはならない、失敗から学ぶ姿勢がうかがえてよかった。また船員たちの敬礼は、ゴジラに対して、ではなく、ゴジラと闘って命を落とした者に対して、そして戦争で命を落とした者に対してだと解釈している。(R5.11/27記)