読書8-18『気にするな』(弘兼 憲史)

気にするな (新潮新書)  – 2010/6/1 弘兼 憲史 (著)

視写期間2019年10月4日~6日 視写量4ページ

著者は1947年、山口県生まれ。「人気漫画家がキャリアを振り返りながら語る。読むと気分が晴れて元気になれる人生論」とある。私も『ハロー張りネズミ』『人間交差点』など著者の作品を楽しませてもらった。

~私自身は犬のように働き続けられることに喜びを感じています。仕事と幸福感は実にうまく共存しているからです。~

「犬のように」という語を除けば、共感できる内容だ。とりあえず働く場所があること、雇ってもらえることに感謝するのみだ。

~多くの人は現実をいずれ知ります。基本的には「夢はかなわないことの方が多い」ことを教えた方がいいのではないかと思います。「あんたよりもっと頑張ったやつがいるからや」という簡単で明確な答えはあるのですが、それをあまり人は言いたがりません。~

「夢はまず叶わない」、今の現場ではこれを教えない。現実を突きつけて「自分で気づけよ」というスタンスである。競争は誰かが勝ったら誰かが負ける。そういった現実を知らせずに、ただ闇雲に努力させているのが我が国の学校社会である。

~夢を持つなら期限をつけろということです。ある程度自分の中で区切りをつけないときりがありません。自分を律する。「自律」というのはとても大切です。~

自分も中間管理職になって担任から離れていれば、夢を追い続けなかったかも知れない。まあ夢破れて、今は済々とした気持ちである。夢を持たないということも「自律」の一つなのだ。(R5.11/26記)