読書8‐12『生き方の不平等』Ⅴ

3連休の中日、静かな朝。エアコンの音が支配する。家人は感染症のため寝室に引きこもり。私は観戦チケット注文の時間を待つ。

~若年については特にやり直しを許容することが大切です。迷うこと、少しくらいしくじることに対してできるだけ寛容な社会を構築することが大切です。~

日本人特有だと聞いたことがある。やたら子どもに「将来の夢は?」と聞きたがるのだ。なぜそんなに将来を重んじるのだろう。そして学校もやたら「将来のために」を強調する。「勉強しないと大きくなったら困る」「将来が心配だ」と。明日のことなど誰も分からないのに。「将来困らないように準備しろ」というのは「やり直しが効かない」ということと同義ではなかろうか。

かの国は、留年も普通にあると聞いた。我が国は、当該学年の学習が身につかなくても、いわゆる落ちこぼれでも、護送船団で進級できる。身につかなかったらもう一年やり直せる自由を認めないのだ。結果、もっと難しい学習を強いられて、さらに落ちこぼれ、学びからの逃避が加速する。やり直しを許容しないのは、同調圧力の高さゆえなのかもね。(R5.9/17記)