読書7-15『2020年からの教師問題』Ⅵ

日本の教師のメンタリティ、3つの問題点の2つ目は「生徒のモヤ感を許容できない」である。

~ある程度は考える時間は与える。しかし授業が終わる時間から逆算し「自分だったらこうする」といった答えの例を最後には提示するーそのような授業をする教師が、スッキリと授業を終えられるいい教師とされてきた…この対応には私は反対です。~

これが「オープンエンド」というものなのだろう。授業をスッキリと終わるか、問いを持ち帰らせるか、というレベルではなく、多くの教師の関心は「この1時間をどうするか」というものだ。それほど授業準備、教材研究の時間は不足している。

~大切なのは「問い」を持ち帰ることです。授業の終わった後に「モヤ感」を持ったことに関して、もっと調べてみようとか、考えてみようとか、友達と話し合ってみようといった気持ちになることこそが重要なのです。~

~生徒にとって大事なのは「問い」に向き合うこと。そして、その「問い」を考えるのは教師なのですから。~

教師が「モヤ感」を大切にして子どもが「問い」を持ち帰ったとしても、実際に調べたり考えたり話し合ったりするなんて想像つかない。それを期待してはいけないのではないかという思いもある。子どもがもし勉強について家で時間を費やすのであれば、私なら漢字、計算などに充ててほしい。それが大半の教師の認識ではなかろうか。それはやはり古いメンタリティなのだろうか。(R5.2/23記)