パリタクシー(2022)UNE BELLE COURSE/DRIVING MADELEINE 監督 クリスチャン・カリオン
今日は自転車通勤。仕事を3時半に切り上げ、そのまま自転車で隣市のミニシアターへ向かう。途中コンビニによりコーヒーとシュークリームで休憩、上映直前に劇場に滑り込んだ。本作はずいぶん前から高評価で、地方での上映を心待ちにしていた。
監督はクリスチャン・カリオン。私より2歳年上。ヒッチコック、スピルバーグ、黒澤明に影響を受けたそうだ。注目俳優はリーヌ・ルノー。とても90歳を超えているとは思えない。フランスの国民的シンガー兼俳優なんだって。エイズ撲滅運動もしている。
素敵な作品です。製作費などそれほどかかっていないだろうに、観る人のハートをがっちりつかむ作品です。リーヌ扮する高齢女性の生き方そのものが映画になっているという感じです。リーヌがとても魅力的です。その人間的魅力で一介の運転手も、自分の懐にグイっと引きこんでしまうのです。そして、一生の物語を追体験させてくれるのです。
タクシーで通過するパリの街並みが本当に素敵です。パリそのものが世界の人を惹きつける魅力にあふれているのです。パスポートを持たない私ですが、パリなら行ってみてもいいなと思いました。
気持ちが豊かになったような、そんな気にさせてくれる映画です。(R5.6/27記)