読書8-1『無頼のススメ』Ⅲ

3日ほど前から、歯が痛くて、ようやく診察日を迎えた。痛みの原因は膿だったようだ。膿の腫れが痛い。局部麻酔がまた痛い。膿を取り除く手術が痛い。診察、施術後も、あまりの痛さにへたり込んでしまった。

情報よりも、情緒。

~当人がどう思うにせよ、スマホをいじっている人は、男も女もみんな判で押したように同じ表情と目つきをしていて、その姿には大人としての風情が感じられない。情緒というものがありません。人が生きていく上では、情報より「情緒」が大切です。~

自慢ではないが、いや自慢でもいい。私はスマホを持っていない。もっと言うと携帯すら持たなかった。一度持ってしまったらオシマイだと思っている。私からすると、みんなスマホに取りつかれているように思う。スマホを眺める時間が合ったら、本を読みたい。少しでもたくさんの本を読みたい。

~情緒はいくらお金を出しても買えるものではない。だからこそ、無頼な人ほど情緒を大事にしているものだ。~

だから私は、無頼な人と言っていいだろう。頼らない人間だということだ。確かに、スマホを眺めてばかりの人は、何かに頼っている感じがする。

~情緒や情念は、人間にとっての「美」とも深くかかわります。ソクラテスは「美や徳というものはどうすれば培えるか」と問われて「そうではない。人間は美しいと思うこころ、徳とする精神の在り方をもともと持って生まれてきているのだ」と答えた。~

だれでも情緒を持っている。それが、スマホを持つことで、失ってしまっているということだ。もしかしたら、私は「美」を失っていない、大切に守っているのかもしれない。(R5.4/26記)