読書7-16『明日のリーダーのために』Ⅴ

「空想」の大切さが改めて述べられている。

~自分の時間が減り、自由な読書の時間がほとんどなくなり、ましてや自由な読書に触発された空想の時間、習慣というものもなくなってしまう。~

昨日、家人と外食に行く。その店が大変混み合っていたのだが、そんな時にいつもしている読書を、昨日はしなかった。詰め込み過ぎもきっとよくない。結構長い時間だったが、あてのない物思いにふけることにした。

~どこか欠けているところがある。自律的に、自発的に、自由に物事を考えるという能力、すなわち空想する能力の発育不全ではないか。~

空想する能力は、子どもだけの特権というわけでもない。

~自分自身の空想ではなくて誰かが作り上げたレディーメードの空想で手軽に満足してしまい、想像力や創造力が育つ余地はない。~

豊富な読書体験が想像力を養うことには同意する。物語を読み、その世界に浸り、風景、人物の表情などを想像することが想像力につながるのだ。想像力は大切だ。自分が発する言葉、行動が他者や周囲にどう影響を及ぼすのか、それが想像できずに、短絡的思考で迷惑をかけてしまうことが多い。想像力があれば、よく生きられるのだ。

~しなやかで、強靭で、空想力に富み、社会性と人間関係の原体験を豊かに持った子どもたちを育てれば、必要に応じてその中からエリートが現れる、そう考えたのです。~

やはり、タブレットの全員配布は考え直した方がいいのかもしれない。IT機器では、豊かな原体験をさせることはできない。(R5.3/12記)