読書7-14『「本」と生きる』Ⅳ

読み聞かせの効用について書かれている。

~乳幼児期の「読み聞かせ」の体験は、長い人生にわたって、多面的な効用が見られます。小学校就学前に本を読んでもらった子どもは外界で起こる物事に対して興味関心を示す度合いが高まり、感じる力の土壌も肥沃なものになっています。想像力や表現力も豊かで、学校の授業が楽しいと感じられる割合が多い。~

私が前の職場で1年生の担任をした時、実は毎日、絵本の読み聞かせを行っていた。それこそ、入学式から、3学期の終業式まで。隔週で市立図書館に行き、2週間分の絵本10冊を借りて読み聞かせていた。なんとなく、それがいいなと思ったのだ。

絵本を読み聞かせるなら1年生が最適だし、カリキュラムもゆとりがある。逆に言えば、1年生でしかできない試みだったのかもしれない。ふと、その頃のことを思い出している。

~長い退屈な弁舌を振るうよりは、一冊の絵本を読んであげた方がよほど多くのものが得られる。~

思うのだが、なぜ、今こそ、それをやらないのだろう。現在、特別支援学級の担任なのだが、読み聞かせができる環境ではないか。かつてやっていたことをなぜ簡単に手放してしまったのか。自分が試みたことに対する反応が悪く出ることを恐れているのだと思う。でも、続けることに意味もあるのだ。読み聞かせの取り組みを前向きに考え直してみようと思う。(R5.2/14記)