映画『アキラとあきら(2022)』

アキラとあきら(2022)監督 三木孝浩

週の初め、勤務が終わり自転車で帰宅、洗濯ものを乾かし、すぐにまた自転車で市内の劇場へ向かった。高評価であり、池井戸作品は『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』と好感触だったので、迷わず選択。

重厚感のある作品であるのだが、期待ほどではないというのが印象だ。主人公の生い立ちが、どことなくドラマ『半沢直樹』に似ていて、竹内涼真が熱演をするも、少々興ざめ感があった。そして「銀行員人生をかけて」「社員の人生もかかっている」という熱を帯びた言葉が出てくるのだが、何年も前の自分だったら共感したかもしれないけど、「仕事は人生の2割強でしかない」という出口治明に惹かれている今の私は、冷めた目で観る部分もあった。

マイナス部分を先に挙げてしまったが、映画としてはじゅうぶん見応えがある。キャストは豪華でそれぞれが適役を演じているのも映画のクオリティを上げている。かつての一発芸人も登場したが、それは洒落の一つなのだろう。(R4.9/12記)