浜の朝日の嘘つきどもと (2021) 監督 タナダユキ
祝日の午前中、ミニシアターで鑑賞。3が付く日はサービスデーなので1100円だった。高評価の作品である。廃業寸前の映画館を、若い女性が再生していくという物語だ。
笑いあり、涙ありの素敵な映画だと思う。
ヒロインの恩師を通して、映画の素晴らしさを語っている。私も映画はなくてはならない大切なものなのだが、映画の魅力、映画館の魅力が本当によく伝わってくる。しかし、それを打ち消してしまうほど、現実の厳しさも身に染みてくる。
本作のポイントはやはり大久保佳代子だ。大久保佳代子にしかできない役だったかもしれない。彼女は、映画の中でもまさに彼女だった。だから芸人がそのまま、役をやっているみたいで、逆に違和感を持ってしまった。欲を言えばもっと違う人の「恩師」を観たかった。
もう一つ、心に刺さったこと。それは『トト・ザ・ヒーロー』が出てきたことだ。もう30年も前の作品だが、私は泣けるほど感動して、2度観た思い出がある。本作の中でその名を出したことだけで、本作の感動がさらに強まった気がする。
笑えるけど、最後にホロリ。忙しい中にも観てよかったと思える良作です。
(R3.11/3記)