読書『死ぬな: 生きていれば何とかなる』Ⅱ

この文章もいろいろと考えさせられる。

~努力ではなく、体がノーを発するまでは、生き続ける。ただそのことだけで、人生は変わるのだという事実を、私はもっと多くの人に知ってほしいと思います。消えない悲しみを抱えたり、「死にたい」と思うほど絶望的な状況に置かれても、「ただ生きている」だけで人生には次々と何かが起きてくるものです。~

教師である我々もよく子どもに目標を書かせる。そして常に向上するように働きかける。「がんばれ」、「努力しろ」と追い立てる。それが学校なのだ。努力しなければ、人生は変わらないのだろうか。いや、そう洗脳しているのだ。努力することが尊いことだと。努力しなければ怠け者なのだと。

少し前になるが、ある人気女性タレントの放った言葉が耳に残っている。彼女は、気乗りしない仕事をするときは、「どうせ3時間経てば終わる」と自分に言い聞かせているそうだ。

つらい状況になったとき、パワープレーだけが手段ではない。あくせくと努力しても空回り、泥沼にはまっていくこともある。そんな時はやり過ごせばいいのだ。時間が解決してくれる。「ただ生きている」だけで何が不足か。(R3.10/8記)