読書『今日すべきことを精一杯!』(日野原 重明)

今日すべきことを精一杯! (ポプラ新書)  – 2017/3/10 日野原 重明  (著)

発刊当時105歳か。もう存在自体が奇跡であり、宝だな。100年以上も生きていないとわからないこと、100年を生きた真実が書かれているのだ。ありがたく読み直そう。

~私は脈をとる代わりにどうして彼女の手をしっかりと握ってあげなかったのか? なぜ「大丈夫、お母さんにはちゃんと伝えてあげますよ。ほかにもっと言いたいことは?」と抱くようにして聞いてあげなかったのだろう。~

~ゴタゴタ処置するよりも、そばにいて手を握って話を聞いてあげることこそ、最期の時間を大切にしてあげることではないか。~

職業人としての責務を優先することで、大切なものを失ってしまうことがあるのかもしれない。私だって「教師の責務は子どもに学力をつけること」だという大義名分をふりかざすことで、見えなくなってしまうことがあったのだ。

~人間は愛情を抱いている相手に対しては高いピッチの声を出すものです。~

~言葉というのは人間を結び付けもするし、遮断もするのです。言えばいい、じゃなくて、声がある程度以上の高さでないと、愛情というのはその言葉に乗りません。~

~それ以来、私は夜中や早朝の声にも気を付けるようになりました。初めの「はい」を高い声で返事できるように努力してきました。~

低い声では愛情は伝わらない。声の高さなんて気にしたことなかったし、いやどちらかといえば脅すような低い声で子どもに話しかけていたりする。「高いピッチの声」、意識してみよう。(R3.9/30記)