映画『ドライブ・マイ・カー (2021)』

ドライブ・マイ・カー (2021)  DRIVE MY CAR  監督 濱口竜介

家人が実家に行ったので一日フリー。隣市のショッピングモール付設シアターで観賞。この夏より時間があれば隣市でも自転車で映画へ行くようにしている。約50分かけて現地に到着。チケットを入手し、100円コーヒーを飲んでから劇場に行く。

まあ長いけど、「いいもの観たなあ」という気にさせられる。けっこう刺激的な濡れ場もあるので、広い世代向けではない。でも我々世代にはぴったりの映画です。そして車が好きな人にも、たまらないだろうな。

この映画の主人公はある意味、西島の15年大切に乗り継いできた赤のサーブだろう。西島も含め、我々世代にとって車というものは特別な存在だ。車にどこか自分を投影してしまうのだ。彼は自分の地位、生活を大切にしてきたのだろう。その象徴がサーブなのだ。そしてサーブを大切にする代わりに、軽んじてしまったものがある、ということだ。

私もR34スカイラインに長い間乗っていた。それをどこか誇りに思っていた。でも、休職したことをきっかけに手放した。物は自分だ。物を愛することはいいことだが、それによって見失うものがあってはいけない。

ちょっと脱線しすぎてしまったか。帰り、1時間近く自転車に乗っていると、この映画についてこんなことを考えてしまった。これもこの映画のすごさかもしれない。(R3.8.28記)