映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋 (2021)』

ザ・ファブル 殺さない殺し屋 (2021) 監督 江口カン

父の日。娘からプレゼントされたチケットを片手に、自転車で市内の映画館に向かった。この作品は5点満点中の4点を超え、評価急騰中である。

のっけから殺人シーン、カーアクションで掴みはOK状態。主役の岡田はスタントマンなしで演じているそうだが、アンビリバボーである。超人的な運動能力とともに不気味な強さを垣間見せ、しかも突っ込みどころ満載の特徴を持っており、画面に映っているだけでも安心できるような、堂々とした存在感を醸し出している。妹の木村は私の好きな女優だ。これまた魅力的で頼りがいがある。

対するヒールは堤だが、『砕け散る~』でサイコ役を演じたばかりであり、十分な当たり役だ。佐藤の演技は吹き出さずにいられない。安田が出てくるのもいい。だが何といっても平手だ。欅坂の頃から気になっていたのだが、歌を歌っても、ダンスをしても、そしてスクリーンの中でも、観る者をくぎ付けにしてしまう魅力があるのだ。今作でも、他の個性派俳優ど堂々と渡り合っているのだ。

この作品、配役の完璧なキャスティングで、2時間以上だがまったく飽きることなく物語に入り込むことができる。時を忘れて楽しめる上質なエンターテイメント作品だと思う。(R3.6.20記)