映画『461個のおべんとう』

461個のおべんとう (2020) 監督 兼重淳

市内の映画館の優待チケットの有効期限が今月末なのにまだ2枚余っている。しかし、今はアニメ作品ばかりやっていて、どうも使う気になれなかった。期限も迫っているので、本作品を半ば仕方なく観ることにした。評価は悪くなかったのだが、主人公が元アイドルなので、あまり信用していなかった。

弁当には私も一家言ある。休職中ほぼ毎日自分で弁当を作っていたのだ。今でも弁当は自分で作る。だがこの映画のように我が子に、栄養や色どりを考えて作ったことはない。本作品では主人公のルールが示されていた。「おかずは材料から作る」「作る時間は40分以内」「費用は一食300円以内」と。ここまでこだわって作り続けた登場人物を羨ましく思う。弁当って、ある一つの愛情の形だな。

井ノ原は、朴訥だが有言実行な主人公をうまく演じていたと思う。そして息子はなんかそっくりだったな。息子の彼女役で森七菜さんが出ているじゃないか。彼女はとびきりの華やかさはないけど「どこにでもいそうな可愛い子」を演じるのが上手だな。

期待を大きく上回る、心温まるいい映画です。