心の傷を癒すということ≪劇場版≫ (2020)
勤務時間終了とともに職場を離れ、いったん帰宅し、隣市のミニシアターで観賞。私のほかには客一人。平日はこんなものか。私はポイントがたまり無料で観賞。申し訳ないので缶コーヒーとポップコーンを買って飲食しながら観た。
この日に観得る映画としては一番の評価である。まあ、その評価ほどではないかというのが印象だ。
大阪万博のころに小学校4年生。ということは私とは5歳年上だ。確かにそのころの方が在日朝鮮人への差別偏見は激しかったと思う。父も事業を起こし、兄も原子力の研究者だから優秀な家系だったのだ。本人もその偏見を感じながら、大変な努力をしたのだろう。しかも読書家であった。よって若くして医局長(?)、著書を出版するに至る。実在した主人公の生き方を忠実に再現したストーリーだ。
結局、主人公が主人公たる所以は何だったのだろうか。なぜ心の傷を癒す方法を会得できたのか。「絶対に一人ぼっちにしない」という境地に至ったのはなぜか。それが自分としてははっきり見えなかったのが残念に思う。
柄本、尾野、濱田という演技派を揃え、安心して観られる質の高い映画だと思います。