映画『ヤクザと家族 The Family』

ヤクザと家族 The Family (2021) 監督 藤井道人

市内の映画館でポイントを使って観賞。観る前は2時間半で長いな、と思ったがそうでもない。見応えを与えつつ、あっという間に時間が過ぎていきました。まるで、大きな手のひらで胸をドーンと突かれたような、そんな衝撃が受けました。

序盤は、ヤクザの人たちが怖くて、「これはホラー映画になるかも」と思いながら観ていました。しかし後半部分は生粋のヒューマンドラマです。形を成していたものが音を立てて崩れていくようなイメージです。ヤクザになりたくてなったわけでもないだろうに。ヤクザになるしかなかった者もいるだろうに。だが「時代」という荒波が彼らを木っ端微塵にしていったのですね。

「時代が変わった」という言葉。それは自分にも突き付けられている。決して安穏と今の立場にいてはいけない。自分も時代を見て、時代を読んでいかなくてはならない。浦島太郎状態ではいけないのだと思った。

尾野真千子さんが熱演しています。彼女は横顔が素敵ですね。高評価もうなづける名作だと思います。とりあえず今年一番!