読書『ブラック企業』Ⅴ

第一から第三までは、メンタル的なものだったが、第四があった。

~第四の考え方は「労働法を活用せよ」である。ブラック企業が明白に違法なことをしている場合は、社会の常識、ルール、マナーとして守るのが当然のことである以上、違法行為を是正させることも、社会人として当然の行為だと言える。逆に違法行為を見て見ぬふりをして我慢する方が、市民としてよっぽど不道徳だ。~

違法行為を是正させることも社会人として当然、というのは勇気づけられる。

~法的な視点、すなわち社会の公正なルールを守るという視点に立つと、とたんに社会の見え方が変わる。労働者が違法行為を我慢することに社会的合理性は全くない。しかも法的な権利の行使はかならず自分自身の利益ともなるのだ。~

文科省教育委員会など上からの指導に従い、従来からの歴史や伝統、習慣を守り、保護者からの要求やクレームを聞いて、我々の業務は肥大化した。そんな時こそ、労働法を活用するのだ。

~争ってみることなしに「ルール」は形成されない。これは民主社会の原理でもある。だから、もしあいまいで本当に自分が正しいのか分からない場合があれば、まずは争ってみるのが良い。それが法的な考え方としても理にかなっているのである。~

「争ってみて勝ち目はあるのか」「後から不利益があるのではないか」と思いとどまってしまいがちだ。だが、この言葉が私の背中を押してくれる。争うことで、正しいものが見えてくる。