読書『ブラック企業』Ⅳ

ブラック企業への対応策、心構えが書かれている。

~「我慢していれば報われる」などというウエットな感情の入り込む余地はない。そしてもしも、ただ我慢しろというだけならば、それは思考停止だというほかはない。必要なのは冷徹までの戦略的思考なのだ。~

教育現場での思考停止ワードは「子どものために」という言葉だ。労働環境改善の動きも、働き方への問題意識も、「子どものために」という言葉で吹き飛ばされてしまう。

うつ病に陥る前にまずは戦略的思考を身につけておいていただきたい。第一は「自分が悪い」と思わないことに尽きる。「自分が悪い」と思わされそうになったら、「これは相手の戦略だ」と冷静に思考し、絶対に「自分が悪い」と思い込まないようにすること。~

管理職の滅茶ぶりに、地域や保護者の過度な要求に応じられないのは、自分が悪いのではない。だれもがスーパーな人間ではない。決められた時間をベストを尽くせば、それでいい。

~第二に「会社の言うことは疑ってかかれ」会社の側は善悪に関わりなく戦略的にあなたに向かってくる。自分の身を守るためにはとにかく「疑ってかかる」目線が必要になる。これからの時代はただ会社を信用するだけの「お人好し」では生き残れない。モチベーションは安定した会社との信頼関係の上にこそ築けるものだ。~

日本国憲法がどうあろうと、労働法がどうあろうと、聖職者意識と凝り固まった伝統、「子どものために」という美辞麗句が時間外労働を押しつける。「それは正しいことなのか」という疑ってかかること。

~第三の考え方は「簡単に諦めない」ことである。彼らはあなたが諦めることを狙っている。まずはうつ病にかからない、自分の健康を守ることが最善である。自分自身の権利の行使、正義の主張は諦めない限り、いつまでも可能だ。~

仕事で体を壊すなんて間違っていると思う。生きるために働くのか、働くために生きるのか。