映画『ラッシュ/プライドと友情』

ラッシュ/プライドと友情 (2013) RUSH 監督 ロン・ハワード

コロナの影響で、数々の新作の封切りが延期されている。そのため、どの映画館も「特別上映」として人気作のリバイバルを上映している。こういう取り組みはとても嬉しい。本作は、評価が高かったのだが、見逃がしてしまった作品なのだ。じゅうぶん期待値を上げて隣市の映画館に向かった。

とても良かった。本当に良かった。評価以上の得点を挙げてもいい。最近似たような映画「フォードVSフェラーリ」を観たが、それよりも格段に良い。

まず題材が、車好きの私の好みだ。F1レースなんて同じところを何度も走っているだけなのに、どうしてこんなに興奮するんだろう。スピード感、臨場感、音響効果、ハンパない。自分が観客席に、いやピッチに、いやコクピットにいるような感覚になる。

そしてレーサー二人の対称的なこと。努力、理詰めのニキ・ラウダ、天才のハント、二者の生き方、生き様にどちらも応援したくなる。この二人どちらにも困難が訪れる。やはり人生は順風ではないのだ。それは宿命なのだ。それを乗り越える生き様を見せてくれて勇気づけられた。

途中まで、なぜ副題が「友情」なのか分からなかった。だが、幾多の競争や闘いを乗り越えて友情が生まれるということなのだ。泣けないけどこんなに感動するんだ、と思っていた。しかし二人の友情が垣間見れるシーンで泣けてしまった。

万人に勧められる映画ではないけど、我々世代は絶対観てほしい作品です。