読書『子どもに貧困を押しつける国・日本』Ⅳ

子育ては家族がするものだと思いがちである。私も教員という立場から離れたら、他人の子に口出すことはまずできない。

~公的な援助が少なく家族が子育て費用の大半を負担してきた社会構造が培ってしまったのではないか。子育ては家族だけで背負い、家族だけできちんと果たすべきものだと私たちは内面化してきたのではないか。~

~結局、私たちの社会は、親などの「家族がいること」が前提になっている。~

ヨーロッパでは若者が高校を卒業すれば親や家族に頼らず誰でも大学で学ぶことを保障しているそうだ。日本の親は「大学に行かせてやる」という。

 

私も教職を長くやっているから教え子の家族構成は必然と知ることになる。一昔前と比べるとシングルマザーの子どもが増えたと思う。イコール貧困だというわけではないが、子育てを母親一人に任せきりにしていいのだろうか。時代の変化に合わせた社会政策が求められている。

~子育ては家族だけの営みではありません。家族と地域や公的な援助のバランスの中で行われるものです。~

~子どもの貧困は個々の家族や子どもだけの問題ではなく、コミュニティや社会全体の孤立化や分断化の深まりと表裏一体の問題なのです。~

私も「その家にまかせる」「内政干渉かも」と言っていてはいけないのだろう。