読書『愛に生きる』(鈴木慎一)

愛に生きる (講談社現代新書)  – 1966/8/16 鈴木 鎮一 (著) 

単に書名に惹かれて買ったのだが、教育に深く関わりのある内容だった。著者は「鈴木バイオリン」とつながりがある。「鈴木バイオリン」はギター製作も行っており、私も昔、そのギターを所有していた。(かつてはギターを10台近く持っていた)鈴木家にとても親近感を持っている。

~育てられた姿を見て、それを生まれつきだとする考え方をやめなければいけない。そしてひとの子に与えられている、未知にして、しかもきわめて高度な可能性を思い、生まれつきの優劣はまだわからないということを知り、りっぱに育てていこう。それによって、子どもの真の幸福と人類のあすの光明が約束されるのだ。~

いよいよ新学期がスタートする。私も受け持ちの子どもたちと出会う。その子たちを見て、生まれつきだから、と思ってはいけない。子ども一人一人に、可能性が与えられているのだ。立派に育てていくこと。それを決意する。
~すぐれたものを感じとる営みは、相手によるのではない。それは自分自身のうちに感じとる力をもっていなければならない。より高いものを獲得するために、自分自身の内なる力をより強く育てなければならない。つねに謙虚に―心おごるところからは、真実と偉大さを知る力が失われていく。~

自分の、感じ取る力が鈍っていないだろうか。感じ取る力を磨いているだろうか。「自分は多くを感じ取れる」と過信しないことだ。自問することを欠かさないことだ。