読書『閉塞経済』(金子勝)


閉塞経済―金融資本主義のゆくえ (ちくま新書) 新書 – 2008/7 金子 勝 (著)

日本ってどうしてこんなに貧しくなってしまったんでしょうね。自分って経済に弱い。少しでも勉強しなきゃって気持ちで読みました。

ー福祉や教育が充実していわゆる「大きな政府」と呼ばれるフィンランドスウェーデンデンマークは国際競争力ランキングでは常に上位を占めています。これらの国々は教育に対して巨額の投資をしています。ソフトやコンテンツを作り出す創造力がそういう教育投資によって実現されているのです。ー

教育への巨額の投資なんて夢のまた夢。為政者は口をそろえて経済復興のことばかり。その次が外交か。

ーこれからは教育への投資が最も重要になります。しかしゆとり教育か、詰め込み教育かといった相変わらず焦点がぼけた議論が行き交っています。大量生産体制のために規律正しい労働者を大量に作り出す教育システムが求められているわけではありません。日本の教育現場では、規律正しいワーカーを作るシステムのままです。ー

そうなんです。「ゆとりか、詰め込みか」という量ではない。質なんです。内容、中身が問題なのです。知識偏重の教育が問題なのです。生活科が導入されても「気づき」を要求される。総合が導入されても「英語活動」にすり替わろうとしている。迷走を重ねながら、各教科の既得権だけは守っているから知識偏重のまま。

結局、教育に目が行ってしまうなあ。