読書『フロイトとアドラーの心理学』(和田秀樹)

比べてわかる! フロイトアドラーの心理学 (和田秀樹 青春新書インテリジェンス 2014)

アドラーの劣等コンプレックス論によれば、人間は誰しも他者より優越したいと思っています。それを考えると、「いじめはいけない」などと指導しても子どもたちの心が変わるとは思えません。それよりルールを明確化し、ゼロトレランス方式を導入して・・・あるいはアドラーのいうように、別のことで注目される、以前のような成績優秀者やスポーツなどで評価されるシステムが再確立される方が望ましい」

いじめには、厳罰化と悪平等の解消で対応するということ。みんななかよく、は絵空事なのかもしれない。

「自分の利益だけを考えるのではなく、共同体の利益も考えて行動できる人間が良好な人間関係を築ける・・・心の苦しみから逃れるには共同体感覚こそが不可決の要素ということ」

利己的であるかぎり、心の苦しみから解放されないわけだ。利他の精神を持て。