読書8-15『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』Ⅱ

夫は外で働く、妻は家庭を守るという分業体制は国策だったということだ。

~家事は「きちんと」ちゃんとやらないと家庭機能が低下する、子どもがちゃんと育たない。そのメッセージの裏に「女性の家庭内の無償労働をいくらでも使える資源として位置付けてきた戦前の経済体制を維持」しながら、武力ではなく経済で世界にのし上がろうという政府の意図があったのだろう。~

時は流れ、政府は「女性活躍社会」を謳っているが女性蔑視は根深い。146か国の男女平等度ランキングで125位、なんと過去最低らしい。政府は、女性活躍を推進していながら、男性がもっと家事を請け負え、家事を公平に分担せよとは決して言わない。男尊女卑、男性活躍社会の土台の上に、女性を活躍させようとしているのだ。

~なぜお茶漬けや冷ご飯に卵かけで十分だと言わずわざわざ大変な方向で国が食事の在り方まで指定してしまうのだろう。~

~朝食は温かくなければ、主菜副菜付きでバランスをとらなければだめだというのは日本でごく最近出てきた考え方だと言えるだろう。~

~バランスよく食べている子どもの方が学力調査の平均点が高いと声高に主張するほどのことなのだろうか。~

私も、子どもと一緒に給食を食べている。配膳されたものを減らしに来る子どもがいる。それに対し、「野菜も食べた方がいいんだよ」などと説得し、少しでも食べさせようとする光景が見られる。が私は違う。子どもが言うままに減らす。子どもが食べる量や質には関与しない。食べることに関しては、マナーやエチケットさえ守ってくれればいい。余分な労力は使わない。(R5.10/14記)