読書8-6『「自分には価値がない」の心理学』20

愛情生活と言う言葉がキーワードだ。

~社会的にどんなに成功しても、愛情生活において失敗すれば幸福とは言えない。逆に他の人から成功と思われなくても愛情生活に満足していれば幸福である。だから愛情を大事にすることこそ最も優先すべき努力である。~

小学校の平教員。私もこれ以上の社会的成功は望めない。あとは愛情生活を充実させるだけだ。愛情を大事にするとは、自分から相手を大切に思うことだ。

~ケンカになった時には適度なところで折れることが最も大事である。ちょっとの勇気を出して、自分の方から歩み寄ろう。柔軟に折れる力を身につけよう。柔軟性こそ強さである。~

最近ケンカをしていない。相手と張り合うことがなくなった。それは、相手との世界から、私が降りたからだ。相手とは違うものを求めるようになったのだ。

~幸福になるためにはただ「この人を愛していこう」という実存的な決断があるのみである。愛することとは煩雑さや幻滅を引き受ける覚悟をすることでもある。煩雑な日々を共に過ごせるそのこと自体が幸福な愛に他ならないのである。~

賛同できる意見ではあるが、愛してさえいれば、煩雑に思うことも幻滅に思うこともないのだと思う。そう感じないのだと思う。

~愛情生活において競争心は邪魔なだけである。その人をそのままに受け入れて敬愛することである。~

愛情と競争は共存しないのだろうな。資本主義社会は競争社会であり、グローバリズムが浸透し、世の中はいっそう人々に競争心を煽るようになった気がする。そうすると、愛情はもっともっと保ちにくくなり、得難いものになるということだ。(R5.7/5記)