読書8‐3『ウルトラマンが泣いている』Ⅱ

久しぶりに気温も上がらず本降りの雨。合羽を着て自転車で帰る。

今回で終わり。

~第一の強敵は製作費であり、第二の難敵は商品化権だ。商品化権が優先し、番組がデパートに並ぶ玩具を充実させるために奉仕させられるようになってしまった。~

ウルトラマンも別の意味で強敵、難敵と戦っていたのだな。テレビ番組の製作費なんて想像したこともない。視聴者はそんなこと考えずに楽しむだけである。特撮の製作費もリアリティを追究すれば高くかかるのだろうな。製作者側もスポンサーがついてくれなければ話にならない。特に玩具メーカーは商品を売らんがために、製作者に強い圧力をかけるのだろう。世の中、やはりカネだ。

~祖父は人から「できますか?」と聞かれたら、とりあえず「できます」と答え「その後で必死に解決法を考えれば大抵のことはできるものだ」と言っていました。~

昔は、こういうハッタリを言う人、けっこう多かったように思う。

ウルトラマンが広く日本社会に溶け込んでいる、そう強く実感したわけですが、円谷プロを支えていたのは、そんな素朴な庶民感覚であることを、日々テレビ局やスポンサーなど大手企業とばかり話をしているうちに、いつのころからか忘れてしまったのかもしれません。~

仮面ライダーって、まだ続いている。私は、1号、2号、V3の世代だが、娘が幼い時「クウガ」に夢中になった。大人でも楽しめる見ごたえのあるストーリーだった。小さい敵と戦う仮面ライダーは、大きい敵のウルトラマンより製作費が抑えられたのかもしれない。そのため強敵、難敵との闘いが避けられ、延命できたのかもね。(R5.5/19記)