読書7-15『2020年からの教師問題』Ⅶ

教師のメンタリティ、3つ目の問題点は「知的好奇心を忘れている」ということだ。

~「わかりやすく、楽しい」授業にするためにいつの間にか教師が忘れてしまうこと、それが「知的好奇心」です。インプットの作業は現在の大半の教師にとって足りていないのではないか。専門家なのに、専門分野を深めることを後回しにしている教師が多いのではないか。現在の教師は多忙すぎるからです。~

インプットの作業というと、二人の校長を思い出す。ある校長は「教師は読書をすることが大切だ、特に小説や物語がいい」と言っていた。もう一人は、2学期の始業式で講壇に何十冊も本を積み上げて、休み中に読んだ本の話をした。どちらも教師にインプットの大切さを説いたのだろう。だが、そのころの私は「どこにそんな余裕があるのか」と否定的に捉えていた。

~アウトプットに特化しているだけでは目指すべき教育を実行することはできません。教師の豊富なインプットの量こそが生徒に投げかけるべき「問い」を多様にするからです。そんな積極的なインプット作業には知的好奇心が欠かせません。~

インプットは教材研究、アウトプットは授業準備と言えるかもしれない。が、授業準備に直結した教材研究はアウトプットだろう。となるとインプットは一般教養ということだろうか。

私はこの年になって、いかに自分が世の中のことが分かっていないかを痛感している。教師として、というより、人間として未熟なのではないか。まさに「無知の知」である。今は貪るように本を読んでいる。(R5.2/23記)