映画『やがて海へと届く(2022)』

やがて海へと届く(2022)監督 中川龍太郎

先日、映画関連サイトを見ていたらなんと驚異の高得点の作品を発見。隣市のシネコンで上映中だと。「名作を見逃してはならない」と、貴重な休日の午前中を本作で費やすことに決定。

一言でいえば、評価ほどではない作品。作者の意図が、今一つよく分からない作品だ。まず浜辺。彼女はなぜあんなにビデオカメラに執着しているのだろうか。後々出てくるビデオカメラとは特に関連性はないようなのだが。そして、浜辺はなぜ岸井の家から出ていったのか。また、岸井は浜辺との思い出にいつまでも浸っているのはなぜか。

途中で、かの大震災に関りがあるのだと知る。それはそうだとしても、たくさんの人が犠牲になった、ということだけが主題ではなかろう。小説が原作らしいが、きっと小説から映画にする過程で、大切な部分を落としてしまってはいないか。

一番心に残ったのは、やはり浜辺が美しいということ。浜辺のPV映画というのが最も言い当てているのではないか。帰宅してサイトを見直したら、ガクンと評価が下がっていた。(R4.4/2記)