映画『けったいな町医者』

けったいな町医者 (2020)監督 毛利安孝

『痛くない死に方』鑑賞後、菓子パンを食べて観賞。なんとこの映画は、『痛くない死に方』の著者、在宅医の長尾和宏氏のドキュメンタリーなのだ。連続して観られるのは、おそらくミニシアターの計らいなのだろう。

長尾氏の活躍ぶりなど、心を動かされる場面も多かったのだが、それよりも心に残ったのは大型病院の延命治療への批判という点だ。ただ命を延ばされるということは、それだけ医療費もかさむのだろう。それだけ病院が利益を得るということなのだろう。

もう一つ。私が最近読んだ特別支援の本には、医師も教師も、医療も教育も同じだということが書かれていた。医者は患者のことを第一に考え、何かあればすぐに駆け付ける。最善を尽くす。そのような医者こそ名医とされる。結局、自分の人生すべてを医者のとしての仕事に充てるということだ。教師も多かれ少なかれ、それを要求される。

そういえば私は、この映画を先週観ようと思って辞めたのだった。こういう気持ちになりたくなかったからだったのだ。でも、医療というものについて考える機会となるよい映画だと思う。