読書『 資本主義の終焉と歴史の危機』Ⅵ

では、ソフトランディングではどうなるのか。

グローバル資本主義の暴走にブレーキを掛けるとしたら、それは世界国家のようなものを想定せざるを得ません。~

EUは国家の規模を大きくしてグローバル資本主義に対抗しようとしましたが、欧州危機で振り回されているということはまだサイズが小さいのかもしれません。~

イギリスのEU脱退の理由が改めてわかった。イギリスもやはり自国優先主義なのだ。同じ自国優先主義のトランプが敗北したが、アメリカは国家の協働という方向に目を向けるのだろうか。

~少なくともG20が連帯して、巨大企業に対抗する必要があります。~

少なくとも企業は国家を超えてはならないんじゃないか。だが今やグローバル資本主義により、企業は国家を超える存在になってしまったのだ。

マルクスの「共産党宣言」とは真逆に、現在は万国の資本家だけが団結して、国家も労働者も団結できずにいる状態です。労働者が連帯するのは現実的に難しい以上、国家が団結しなければ資本主義にブレーキを掛けることはできません。~

我が国は菅氏も安倍政権を受け継ぐので経済優先の方針は変わらないだろう。まだまだ資本主義にブレーキを掛けるなんて遠い道のような気がする。