読書『 資本主義の終焉と歴史の危機』Ⅴ

資本主義の行方はどうなるのか。

~資本の自己増殖と利潤の極大化を求めるために「周辺」を必要とする資本主義は、暴走するか否か、停滞が長期か短期かに関わらず、いずれ必ず終焉を迎えます。その理由はすでに説明したように、現代はもう「周辺」が残されていないからです。~

8日の朝、アメリカ大統領選のニュースがあった。アメリカはトランプ大統領を選ばなかったわけだが、それについてあるコメンテーターは「前回の大統領選では、新自由主義、行き過ぎたグローバル資本主義によって、アメリカの貧困層が悲鳴を上げてトランプを選んだ。グローバル資本主義に向き合わない限り、第二、第三のトランプがまた現れる」と言っていた。資本主義が抱える矛盾に向き合わなくてはいけないのはもう世界の問題なのだ。

~私たちが取り組むべき最大の問題は、資本主義をどのようにして終わらせるかということになります。現状のごとくむきだしの資本主義を放置した末のハードランディングに身を委ねるのか、あるいはそこに一定のブレーキを掛けてソフトランディングを目指すのか。~

筆者はハードランディングとした場合、中国のバブル崩壊を予測している。それにより、財政破綻に追い込まれる国も出てくる。わが国はその筆頭候補らしい。