読書『 資本主義の終焉と歴史の危機』Ⅱ

資本主義の本質がわかる文面だ。

~資本主義は「周辺」の存在が不可欠なのですから途上国が成長し、新興国に転じれば新たな「周辺」を作る必要があります。それがアメリカで言えばサブプライム層であり、日本で言えば非正規社員であり、EUで言えばギリシャキプロスなのです。~

資本主義というのは競争なのだ。今やわが国の労働者の三分の一が非正規社員だ。コストがかけられないから非正規社員となる。以前は海外進出をして低コストで雇用していたのだが、それができなくなったというわけだ。

~グローバリゼーションとは「中心」と「周辺」の組み替え作業なのであって、ヒト、モノ、カネが国境を自由に越え世界全体を繁栄に導くなどといった表層的な言説に惑わされてはいけない。~

ヒトもモノもカネも絶対量が大きく変わるものではない。カネが国境を越えて日本はどんどん貧しくなっていく。少子化に歯止めがかからないので、ヒトをどんどん受け入れるしかないということだ。もっともっと世の中は変わっていく。