読書『民主主義はいかにして劣化するか』Ⅴ

溜飲が下がるとはこのことか。

~会社側は当たり前のように「努力もしないで雇ってもらおうだなんて甘い」と罵りたがります。ですが、では他人を奴隷商人よろしくサービス残業や休日出勤でタダ働き同然にこき使い、それでも開き直っている企業経営者たちは甘えていないとでもいうのですか。~

我々教員の世界では「残業」は存在しないが時間外労働の無法地帯である。管理職は我々をタダ働きさせてこき使っている。そして開き直っているというより、それさえ気づいていない。そんな管理職は我々に「甘えている」というわけだ。

「残業手当も出さずに働いてもらおうなんて甘い。無報酬で働くのをあてにするなんて甘い。」そんなふうに罵ることができるというわけだ。

我々労働者はどうしても立場が弱い。罵りに怯んでしまう。だが対等でなくてはならないし、労働者としての尊厳だってある。罵れなくても、「甘えるなよ」という心意気でありたい。

~選択肢は、多様性は、人間が生きていくのにもしかしたら最も大切な価値なのかもしれません。戦争しか選べない状況だけは作らせてはならない。~

民主主義の劣化を食い止めるには、選択肢の存在、そして多様性。