読書8-13『日本人に生まれて、まあよかった』Ⅶ

今日は研究授業。特に気負いはない。どうせ1時間過ぎたら終わる、と言い聞かせていた。それでも終われば、いくらか肩の荷が降りた気になった。

引き続き教育問題について。

~教育の体系には複数路線がある方がよくはないか。~

~全員大学入学などという主張は「全部の列車を各駅停車にする、それが民主的で公平である」と言うに等しい愚策だということ。~

我が国の大学進学率について調べてみた。「日本の大学進学率は短大を入れて64%と米国や韓国に比べかなり低い」ということが分かった。調べるまでは、日本の大学進学率は世界でもトップクラスかと思っていた。でもそうではなかった。「要因の一つとして国が高等教育費をケチっているということがあります」という文言もあった。

筆者は全員入学という主張を批判している。悪平等でエリートが育たないのは納得できるが、どうなんだろう。

~一方に6334の在来型の教育システムが大量輸送の使命を果たしている。それに対してそれとは別途に教育の新幹線を建設する。知的選良を育て上げるエリートのための教育システムが必要ではないか。~

~鈍行列車に乗った人が途中でその特急の新幹線に乗り換える、あるいはその逆の各駅停車のローカル線に乗り換える可能性は確保しなければなりません。~

いわゆる飛び級というものだ。それも含めた複数路線は私も賛成である。しかし、その理由は消極的である。というのは、在来型の教育システムでは「ついていけない」という子どもが、増えてきているように感じるのだ。低学力の子をどう指導するか、遅れをどう取り戻すか、学びから逃避する子をどうするか、ということについて苦労が絶えないのだ。(R5.10/3記)