映画『遠いところ(2023)』

遠いところ(2023)日本 128分 監督 工藤将亮
昨日は家人の実家に行き、庭の草刈り。熱中症に怯えながらも灼熱の太陽の下で、伸び放題の雑草と格闘した。今日は早朝に座禅。カフェモーニングの後で、自転車で隣市のミニシアターに向かう。これが大体の日曜のルーティンである。

他に観たいものは無し、サイクリングができるという理由で本作鑑賞を決定。監督のこれまでの作品は観ていないが、意外に若い。

草刈りや自転車の疲れと早起きだったので、寝落ちの危険もあったが、まったく眠気はなかった。それよりも、ストーリーに引き込まれた。

17歳の母親の物語である。ダメ夫からの暴力、水商売をせざるを得ない貧困で、胸が締め付けられる。だが、警察も児童相談所も頼らない。要するに、彼女は社会を信じていないのだ。口コミには「沖縄」が取り上げられているが、これは全国的な問題なのだと思う。主人公には不幸感がただようのだが、そうとも言い切れない。ダメ夫と別れようとはしないし、自分の現状を弾き飛ばそうとする面も見られる。だが、その息子が恵まれないのは間違いない。

映画は、社会の問題点を抉り出す役割もある。我が国が、人々から信じられない社会、人々からあてにされない政府や国家だということをこの映画は訴えている。(R5.8/20記)