映画『ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~(2021)』

ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~(2021)監督 信友直子

もうルーティンになりつつあるのだが、自転車で片道1時間で隣市のミニシアターへ。午後にサッカー観戦を控えているが、他にすることもないので映画鑑賞だ。この作品は高評価だったので観ることにした。

老人夫婦のドキュメンタリーである。続編だということも知らなかった。老々介護の実態が綴られるのだが、暗さや深刻さは全くない。それは、この夫婦が底抜けに明るいからだろう。かわいらしく思えるほどに明るいのだ。

認知症を患いどんどん状態が悪くなる妻。私の母もそうだったからわかる。認知症の進行は止めることはできない。それでも夫は毎日片道1時間かけて歩いて病院へ通う。私が自転車で云々など言っていてはいけないな。

その夫は100歳で市長から表彰。祝い金で食べたものに驚き。長寿の秘訣はやっぱり食べることにあると思った。そして、新聞や本をよく読んでいるそうだから、なんか勇気が湧いてきた。

そんな夫婦を両親に持つのが監督である。序盤、監督自身がすべてをさらけ出すところから、この映画の持つたくましさ、パワーを感じた。(R4.6/4記)