映画『渇きと偽り(2020)』

渇きと偽り(2020)THE DRY 監督 ロバート・コノリー

仕事上とてもストレスが溜まることがあったので、明日が市教委訪問にもかかわらず、30分の割り振りをとって15時30分に職場を脱出。帰宅して、炊飯器をセットし、思い切って隣市のショッピングモール付設シネマに行く。袋菓子のポップコーンとパックカフェオレを供にして。

本作は、評価はそれほどでもないし、コメントも芳しくないのだが、妙に気になっていた。そういうカンで鑑賞したのだが、これはなかなか面白い。お勧めできる。

まず、主演の俳優がいい。観ながら「この人は『フィールドオブドリームス』の父親役に違いない」と思ったのだが、そうではなかった。だが、渋いながらも何か大きなことをしてくれそうな人物なのだ。しかも、その主人公自体が、暗い過去を背負っている。こんな設定は滅多にないのだ。私は「そんなこと誰にだってある」と彼にも自分にも言い聞かせていた。

序盤はなんだかよくわからない。でも薄皮を剝がすように、だんだんと核心に迫っていく。あらためて回想すると、大きなもの、質の高いものを観たのだなと感じさせてくれる。観終わった余韻がなかなか消えていかない良作です。おかげでストレスもだいぶ軽くなったな。(R4.10/4記)