映画『望み』

望み (2020)監督 堤幸彦

市内の映画館で観賞。悲しい悲しい物語でした。

この映画の対象年齢は、中高年以上だろうな。自分の息子が行方不明になる。どうやら犯罪に関わっているらしい。それを主人公たちといっしょに心配するのだ。不安の物語、心配の物語だ。名優たちが迫真の演技をしているので、すっかり同化していた。息子がそうなったら、自分もこんなふうに取り乱すのかな。「何とかなるさ」なんて悠長なことは言ってられないか。

息子は、加害者か被害者か。どちらもいやだ。やはり犯罪に巻き込まれないように、災難に遭わないように祈るしかない。やはりいくら商売のためと言っても、客に子ども部屋をのぞかせるようなことはしてはいけない。

それから、思い込みとか軽はずみな判断はしてはいけないな。物事を冷静に判断すること、それも必要だな。

物語が不幸や絶望に向かっていくなかで、なぜ表題が「望み」なのだろうか。きっと深いものがあるのだろう。