映画『フクシマ・フィフティ』

Fukushima 50 (2019) 監督 若松節朗

平日だが、この映画もいつか観ようと思っていた。

東日本大震災による福島第一原発事故の映画です。もう9年も経つのですね。映画を観ながら当時のことを思い出していた。テレビや新聞では伝えられなかった事故の様子、そこで働く人々のことがよくわかります。

電力会社や原発の組織が、トップダウンの徹底を痛感しました。上層部は被害を最小限に抑えることだけ考える。しかし現場を指揮する者は危険と隣り合わせの部下を守らねばならない。その温度差が浮き彫りになりましたね。時の総理大臣も出てきますが、その人の出番が、今回の新型コロナで判断を下す現総理大臣と重なりました。

地震で揺れるたびに、原発が爆発するたびに、人類は文明や豊かさと引き換えに、とんでもないものを作ってしまったのだとも感じました。日本の原発政策はこのままで本当にいいのでしょうか。考えさせてくれる映画です。