映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』

なぜ君は総理大臣になれないのか (2020) 監督 大島新

某映画サイトで驚異の高得点。先日『はりぼて』という作品を観たが、同じ政治家ドキュメンタリーだが内容は真逆だった。

主人公は小川淳也、若手国会議員である。この人を私がまったく知らなかったのは、我が国が自民党一党独裁が続いており、しかも国会議員全体が老齢化しているからだろう。こんなところからもわが国の国民性が垣間見ることができる。年功序列、変わることを好まない、見た目重視、長いものに巻かれろ、というそれだ。

政治家自身にどんなに高い志があろうと、選挙に勝っても、しがらみや慣習、縁故にとらわれて、その能力を発揮できない。それを痛感させられる。後半では、その狂騒曲を聞かされる。きっとこんなことが全国各地で行われているのだろうなと悲しくなった。負け試合を見るのは悲しい。

しかし、しかしだ。その後のあるシーンを見せられて、強いものがこみ上げてきた。心が大きく大きく揺さぶられた。もし、この人が総理大臣になったら、日本は大きく変わるだろうな。私は今後、この人を支持したい。