映画『ほつれる(2023)』

ほつれる(2023)84分 日本 監督 加藤拓也

ポアロ』後、次の鑑賞まで30分。本当は夕飯を食べたがったのだが、時間が微妙だったのでドーナツとコーヒーで済ませ、また劇場に戻る。開始時間に着席するも、予告編が15分もあり「なんだかなー」と思う。

門脇麦が気になる。以前から気になってはいたのだが、某ドラマのサイコ役ぶりを見て、彼女に対する興味が一気に跳ね上がったのだ。彼女主演の映画封切り中だということで、迷わず選択。監督は劇作家、演出家、映像作家でなんと29歳。長編映画はまだ2本目だということだ。

おもしろくはないが、心に迫る作品としておこう。全然笑顔を見せない門脇が印象に残る。もちろん夫との暮らしも、そして不倫の際中でも全然楽しそうではない。不倫について思ったが、道徳的、道義的にどうこうというより、現在でも、おそらく将来でも、心通わない人間と同居しなくてはならないのは苦痛、地獄でしかない。本当に好きな相手と時間をどう過ごそうと構わないが、そんな地獄に帰る必要はないだろう。夫役は門脇と堂々渡り合う。門脇に気を遣っている臭ハンパない名演技だと思う。

もやっと感はストーリーだけではなく演技全体も醸し出しており、そのためかセリフが聞き取りづらく、人物の相関図が少々把握しにくいところが難。でも門脇麦を堪能する主目的は達成された。帰りに牛丼屋に寄りミニ玉子、つゆだく、ネギだくを食べた。(R5.9/18記)